新宿ロフトプラスワンで行われた『メカビ』刊行記念イベント「関係者だらけ!? 『メカビ』売れてありがとう公開打ち上げ!」に参加。
非常に楽しかった。
こういうイベント名になったのは「誰も来なかったら悲しいから」らしいけど一般向けのイベント。18時の開場時刻を15分ほど過ぎてから入店したときには既にほぼ満席状態だった。ステージ前の席にギリギリ座る。
(『メカビ』については
こちらのエントリーを参照のこと)
司会はニッポン放送の吉田尚記アナ、「有楽町アニメタウン」という番組をやっている人らしい。
助手として声優の出野明日香さんが紹介される。
「『吉宗』に出てました」
「ぉぉー」
「こんど『NHKにようこそ』に出ます」
「うおおおーーーーー!!!」
リアクションの差がこの日集まった客層の趣向を如実に現している。
そして『メカビ』編集スタッフの松下友一氏、井上威朗氏が参加。
自己紹介の際にMC吉田アナがひとりずつに「初めて買ったエロゲーは?」と聞く。なるほどこういう方向性ですか。
■第一部 〜理論編〜
第一部はアカデミックな内容ということ。
森川嘉一郎氏、堀田純司登場。
森川氏は本誌で『ラブやん』の記事を書いていたが専門は建築意匠論らしく(調べたらビエンナーレで例の展示をやった人だった)、建物関係のプレゼンテーションが始まる。
プロジェクターに秋葉原の空撮写真が映し出される。どうでもいいがこの写真、エンターブレインが『Fate』の発売日に行列を撮ろうとしてヘリを出して撮ったものらしい。
問題は秋葉原クロスフィールドについて。都市になじむようにデザインされたというこの建物は本当にこの街になじんでいるのか、と疑問を提示する。で、本当に「街になじませる方法」として提示されたのが次の写真、壁面広告化計画。ダイビルとUDXの壁一面に美少女イラストが。写真をお見せできないのが残念だが貼ってあったのはたぶん美羽。
(追記:写真見つけました◇
即席もうそう汁 心は帰宅部 新宿ロフトプラスワン『メカビ』刊行記念!イベントに行ってきました)
(参考:
秋葉原の壁面キャラクター広告)
あと秋葉原で廃校になった中学校校舎の再利用方法としてテーマパークの設立を主張。出された資料が「メガネ喫茶委員長」、それだ!
こんなことを本当に建築方面に対して真面目にアプローチしているらしい。
韓国の電気街の写真も紹介。小さい秋葉原といった町並。韓国製美少女イラストの入った看板、ぱっと見は日本製と変わらない。次に偶然通りかかった若者の写真が出される。説明は全く無かったが場内爆笑。見た目が日本のオタクそのものなのだ。韓国の若者全てがこうでないことを別の都市部の写真を出して比較。どこの国でもオタクはオタクだった。
森川氏がプレゼンを終え、続いて森永卓郎氏登場。割れんばかりの歓声で迎えられる。
前頭葉の働きによる萌えと妄想と精神病の類似性みたいなことを話していたかと思えばすぐにメイド喫茶や綾波レイに話が飛ぶ。
曰く「最近のメイド喫茶の客は当初のコンセプトを忘れている」、「メイドさんに恋をしちゃダメ」、「メイド喫茶はロールプレイングゲーム」、「19世紀イギリスが舞台」、「ご主人様とメイドの間には決して超えてはいけない階級の壁がある。その葛藤を演じるのがメイドカフェ」、「メイド喫茶でアイスコーヒーなんかを注文するのはわかっていない。ホットティーしかない」
半分以上この調子で。あとメイド業界の堀江貴文がいて市場原理を持ち込んだとか。
ラジオでもメイドについて語っていたら聴取率が下がるとかで局からエロ・メイド・オタクを禁止されたとのこと。
中川翔子に会ったときに「僕のこと知ってます?」と聞いたら「綾波レイが大好きなんですよね」と返されてうれしかったとかなんとか。どちらかというとしょこたんがすごいな。
途中で本来第二部の予定の本田透氏が呼ばれて登場。しかしすぐ帰る。
話していたこと…吉田アナ「理想の女性にコレクションと自分のどっちを取ると言われたらどうする?」 森永氏「コレクションは捨てられない」 本田氏「そういう状況がありえない」
その後「萌学協会」の想田氏と「赤松健論」のいずみの氏が登場。
しかし森永氏に押されているのかトークに慣れていないのかちょっと言っていることがわかりにくかった。ごめんなさい割愛。
当初の予定を大幅にオーバーして第一部終了。
『メカビ』第2号出るというお知らせ。
■第二部 〜爆笑編〜
本田透氏とアニメ会の皆さんが登場。
このパートはなんというかハイテンションであり怒涛のようにオタクネタ・エロネタが流れていくのでテキストに起こすことは不可能と判断しメモも止めてしまったので端折らせていただくことにする。言っとくけど楽しかったんですよ? 刹那的なだけで。
覚えてる限りで。『メカビ』に書いたおすすめアニメの話、おっぱいの嗜好が貧乳から巨乳に移って最近また貧乳に戻ったという話、アンケート用紙に対する質疑応答。
しゃべった内容では
「消失の長門が一番いい」
「涼宮ハルヒと藤岡ハルヒどっちが好き?」
「ここに集まった人間を涼宮ハルヒ派と藤岡ハルヒ派に分けて戦争させたい」
「涼宮は涼宮で細かい派閥がありますからね」
(すっかり黙った出野明日香に)「どのカップリングが好き?」
ああやっぱダメだな。文字じゃニュアンスも伝えられない。
すっかりカオスになっていたところに知性派ゲスト、朝日新聞の小原篤記者、毎日新聞の渡辺圭記者の登場。読売新聞福田淳記者も出演予定だったが来られなくなったとのこと。
新聞でアニメやマンガを採り上げる基準について、本がすごく売れているなどといった実績があれば記事にできるがネットで盛り上がっているというだけでは記事にできない、のが現状、とのこと。
「まだ価値観が古い。映画なら渋谷の単館上映とかでも記事になるのにアニメだと、特に深夜アニメなんかはまず無理」
「記事中の言い回しにもかなり気を使う。モビルスーツをいう単語を戦闘用ロボットなどと言い換えてきていたのにこの間二足歩行ロボットが実際に作られたという記事でポンと『ガンダム』という言葉が使われているのを目にして俺の今までの苦労はなんだったんだと思った」
ああ、この2人第一部に持ってくるべきでしたね。イベント中でも言われてたけど。
2人が去って場内の空気が微妙になっていたところに漫画家のカラスヤサトシ先生と講談社アフタヌーン編集部T田さんが登場しコミックスの宣伝。自分は「ああ、あの担当T田さんか」と思った。
『メカビ』で松下氏についての漫画を描いていたカラスヤ先生に他に何か面白いエピソードはないかと聞くと「2000年までエロビデオを見たことがなかったことですかね」と。家にビデオがなかったらしい。
講談社という会社で松下氏がこういう雑誌を立ち上げたことはどのくらい凄いことなのかという質問。「ハンパじゃなくすごいことですね」「わかりにくいのでアニメにたとえて下さい」「今ハルヒがエヴァの再来とか言われてますけどエヴァくらいすごい事ですね」「『メカビ』は講談社にとって使徒だったのか」
最後にプレゼント抽選会。ガイナックス提供による「エヴァンゲリオン・クロニクル」のポスター。なぜか森永卓郎先生のサイン入り。「綾波レイ命」とも書いてあった。
もうひとつは「ばんぺい君フィギュア」、抽選券はロフトプラスワンでオーダーをするともらえたのだがこちらは時間がないのか数が余ってるのか抽選券4枚と引き換えということになった。
あと会場で配られたアンケートに回答。次号で広告を取るためにはこういうものが必要なようで。自分も「面白かったよ」という声はメールやハガキを書くほどではないけど伝えたかったので回答にやぶさかではなかった。
23時完全撤収ということで追い出されるように退店。『メカビ』第2号発売時にはまたやって欲しいな、こういうイベント。